日経サイエンス2009年6月号、7月号
2009-06-23


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消えたミツバチの謎。蜂の大量死 蜂群崩壊症候群(CCD)
を書いたときに、ついでに書こうと思っていて忘れていたが、
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日経サイエンス 2009年 06月号
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日経サイエンス 2009年 07月号
から。

 7月号は、暗黒エネルギーはないかもしれないという記事が注目。ものすご
くトリッキーな話なんだけど、そういう条件のところに地球があれば、観測す
ると暗黒エネルギーがなくてもあるように観測されてしまうってな話でした。
 関連して、6月号の
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量子もつれが相対論を脅かす
D. Z. アルバート/R. ガルチェン(ともにコロンビア大学)
も、面白かった。監修者はこの記事に、これは業界のコンセンサスではないだ
ろうと批判的でしたが。
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サイエンス・イン・ピクチャー
すばるが見た渦巻銀河M33
銀河考古学の扉を開く
中島林彦(編集部)/協力:有本信雄(国立天文台)
もよかった。
 つばめどんもびっくりなのが、
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ナノチューブ1本でラジオ!
E. レジス(サイエンスライター)
 ナノチューブだけでラジオになるんだって!\(^O^)/

 あと、この2つの号の茂木健一郎の対談、
2009年6月号 人間に近づく音声認識/峯松信明(東京大学)
2009年7月号 日本語で考える科学は亡びるか/水村美苗(作家)
は、おれには非常に示唆的で、深い話でした。
 「人間に近づく音声認識」は、いろいろ示唆的な話はあったが、声は音楽と
して捉えるべきだということや身体性につながる話。
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西アフリカのモシ族の太鼓言葉。言語と音楽。サブリミナル・インパクト
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Re: 西アフリカのモシ族の太鼓言葉。言語と音楽。サブリミナル・インパクト
と関係する話ですね。
 メタ知識がいかに重要かという話の部分も面白かった。

 「日本語で考える科学は亡びるか」では、英語以外の言語で高度なことを考
えている民族がいることの重要性、日本だと日本語で考えることの重要性、そ
してそれを可能にした先人達の努力の話。
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サヨナラ 新聞、押し紙、サヨナラ 電通
で紹介した
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COURRiER Japon (クーリエ・ジャポン) 2009年 07月号
の「日本のHOPE」でも、日本のロボット研究は、一神教世界の欧米とは発想や
感覚が違うという話が出ていましたね。
 お母さんたちが幼児を英語教室に通わせたりしているけど、その内実の貧し
さを茂木さんも嘆いていますね。母国語でしっかり考え、表現できる力がつか
ないと、英語ができてもだめという当たり前の話ではあるけど、それじゃ、単
に出来の悪い通訳や翻訳家でしかなく、そのうち、コンピュータの翻訳や通訳
に負けるよね。
 茂木さん、あちこちで何でも脳、脳といって吹きまくってるから、批判も多
いけど、日経サイエンスの対談はレベルが維持されていて面白いです。

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