へんな数式美術館その2
2008-08-21


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
へんな数式美術館
の続き。

[URL]
へんな数式美術館 ~世界を表すミョーな数式の数々~ (知りたい!サイエンス
36) (単行本(ソフトカバー))
竹内 薫 (著)
を読みました。面白いね。
 各項目の構成は、数式を大きく掲げて、それについて竹内さんが鑑賞と称し
てその意味や蘊蓄やらを軽妙に書き、適宜、コラムで京極一樹氏がびしっと締
めるというパターン。
 ところどころに練習問題もある。

 「クォータニアン」って何だと思ったら、四元数のことなのね。
 「対角線上の悪魔」って何だ。幾何の話かと思ったら、カントールやゲーデ
ルの対角線論法の話だった。竹内さんは、ゲーデルの不完全性定理の証明を文
系でもわかるように解説したものとして、
[URL]
論理学 (単行本(ソフトカバー))
野矢 茂樹 (著)
を挙げています。
 このように、各項目について、もっと詳しく知りたい人は、参考文献を挙げ
てあります。
 おれは、野矢茂樹氏の本は、
[URL]
入門!論理学 (中公新書) (新書)
野矢 茂樹 (著)
は、以前、読んだ記憶がある。
 ゲーデルの不完全性定理といえば、
[URL]
で書いたように、最近、ちくま学芸文庫にハマりつつあって、実は、そこに書
いた物理学の名著はランダウとか読むのが難しそうなので、買ってはみたもの
の、結局、最初に読んだのは、
[URL]
不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫) (文庫)
野崎 昭弘 (著)

 あ、面白いなあ。この本を買った人が買ってる本に、これまで何度も紹介し
てきた、「高校生のための〜」3部作が並んでますね。
[URL]
高校生のための文章読本
ほか、「高校生のための」で検索してみてください。筋のいい奴は筋のいい本
を選んでいるということね。\(^O^)/

 それはともかく、おれにとって、野崎先生は、どの学者かといえば論理学者
なのだが、野崎先生はこの本で、自分は論理学者ではないなどと書いていてび
っくり。
[URL]
和算本あれこれ
で書いたように、おれにとって野崎先生は、アルゴリズムや論理学の人だから。
そして、なにより、
[URL]
円周率音楽、ゲーデル、エッシャー、バッハ、モーツァルト
で紹介した、GEBあるいは「ゲーバー本」の訳者です。

 「チャイティンのΩ」は、オメガ数のことでした。これについては、日経サ
イエンス2006年6月号の
[URL]
ゲーデルを超えて オメガ数が示す数学の限界
G. チャイティン
でちょっと知ってました。

 オメガ数のことは、量子情報科学の入門解説、
[URL]
セス・ロイド著, 水谷淳訳「宇宙をプログラムする宇宙―いかにして「計算す
る宇宙」は複雑な世界を創ったか?」
[URL]
宇宙を復号する―量子情報理論が解読する、宇宙という驚くべき暗号 (単行本)

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