コンピュータを使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス
2008-01-03


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 偶然見つけましたが、これはかなりのもんではないでしょうか。
[URL]
Tim Bell/Ian H.Witten/Mike Fellows著, Matt Powellイラスト, 正田良、鎌
田敏之、紅林秀治訳、兼宗進監訳「コンピュータを使わない情報教育 アンプ
ラグドコンピュータサイエンス」

 音楽では、エリック・プラクトンが、アンプラグドでブームを起こしました
が、コンピュータサイエンスでも、アンプラグドブームになっているんでしょ
うか。全然無知で知りませんでした。

 内容紹介は、出版社のイーテキスト研究所のウェブ
[URL]
にあります。
 この内容、すごいですよ。内容的には軽く大学教養部くらいはありますね。
情報工学やコンピュータサイエンスを専攻する学生の入門としても、非常に優
れているようにみえますね。実際に本を手に取ったわけじゃないので、直感で
すが。
 探索、整列はおろか有限オートマトンとかもやるんだもんね。それもコンピ
ュータを使わずに手や体を動かして学ぶんだもんね。
 やっぱり、
[URL]
Lisp特別イベントその2
で書いた「Lisp猿」の世界をやるべきですね。\(^O^)/

 こういうのが、本来、ゆとり教育が目指していたものじゃないでしょうかね。
読売の辛坊さんなんか、ズームインでゆとり教育が悪いと強調していたように、
いま、ゆとり教育が学力低下の悪者になってるけど、また受験向け知識偏重詰
め込みに戻るなら、意味ないと思うんだけどね。

[URL]
図工とゆとり教育と社会の残酷さの話
で書いたような親なら、どうしようもないと思うよ。

 OECDの学力調査で日本の順位が下がったといって騒いでいるけど、NHKの教
育テレビか放送大学でやってたけど、OECDの調査って、知識偏重の詰め込みじ
ゃ、点が取れないんだってね。基礎的部分の深い理解とその応用力をみるんだ
そうです。
 ゆとり教育は、対応できる教師がいなくて、教師の質が悪かったという話も
あるけど、OECDの調査で好成績のフィンランドは、生徒一人当たりの教師の数
が日本より圧倒的に多いそうですね。量がないと質も保てないということでし
ょうかね。

 関連して調べてみたら、
GEMS(Great Explorations in Math and Science)というのがあって、
[URL]
ジャパンGEMSセンター
というのがありますね。
 ここには、
[URL]
アンプラグド〜コンピュータを使わない情報教育
からたどり着きましたが、MITのメディアラボ発案の100ドルラップトップPCで
あるOLPCや、オブジェクト指向を本格的に実装して世に広めたSmalltalkの現
代版であるSqueak(スクイーク)の話も出てますね。

 OLPCには、MS(マイクロソフト)がケチつけたりしてるんですよね。Linuxを
使うから。MSは、ほんとわかりやすい。人類が滅びようが自分がよければいい
という、京都議定書に逆らうアメリカみたいな会社です。\(^O^)/ ま、そ
れも強者の論理としては合理的ではありますけどね。

 もう1つ関連して、
[URL]
日経サイエンス2008年2月号
 塩谷喜雄の連載「いまどき科学世評」は、「何をいまさら子どもの理系離れ」

 これもOECDの調査における日本の学力低下を話題にしていますが、それも当

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