防災の日で思い出した。東京湾一体防火体制の必要性
2011-09-03


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 昨日か一昨日か、防災の日で、東京でも環七を通行止めにしたり、大規模な
防災訓練がありましたよね。
 あれで、東京ローカルのテレビ局TOKYO MXテレビでやってたことを思い出し
た。
 3月11日の東日本大震災から2週間くらい3週間くらい後だったと思うが、副
都知事の猪瀬直樹が出ている番組で、福島第一原発の冷却と気仙沼の大火災の
消火に行った東京消防庁の人たちが出ていた。
 福島第一原発に行ったときは、もう通信などずたずたで、Jビレッジだった
かな、そこにある前線本部でも原発の様子がなかなかわからなかったらしい。
 水素爆発を起こした原子炉をなんとか冷却しなければというので、自衛隊、
消防などいろいろ集められたが、それぞれの装備や得意をよくわかっていて、
全体を見通せる人がいなかったと。縦割り行政の弊害ですね。
 で、自衛隊のヘリから水を落とすことをやったが、自衛隊には申し訳ないが、
あんなのじゃだめだ、おれらに放水車からやらせてくれと思っていたそうだ。
 あれ、テレビ的にはいい絵が取れて、マスコミ的には大喜びだっただろうが、
効果はなかったよね。

 気仙沼の火災はすごかったと。一部、彼らが撮影した映像が流れていたが、
流せないような悲惨な映像はだいぶあるんだろうなと思った。
 でね。ずたずたの交通網をなんとか急いで、気仙沼に着いたと。普通、応援
に行くと、地元の消防署や消防団の人と打ち合わせて消火活動をやるが、津波
で消防署から消防団から建物も人も何もかも流されていて、しかも土地勘のな
いところだし、どこをどう行って、何をしていいのか、当初は呆然としたと。
 とにかく消火に急いだが、途中、あの辺にはまだ生きている人がいて、いま
救助に行けば命が助かるかもしれないと思いつつ、その余裕などなく、とにか
く消火だと。遺体を見かけても収容もできない。つらい決断だったと。
 これ、トリアージですよね。強毒性新型インフルエンザが流行ったら、直面
する問題。
 あまりに手が回らないので、命の選別をしないといけない。もっと露悪的に
いうなら、命に値段を付けないといけない。

[URL]
人でなしの経済理論-トレードオフの経済学
で紹介した
[URL]
人でなしの経済理論-トレードオフの経済学 (単行本)
ハロルド・ウィンター (著), 山形浩生 (翻訳)
に出てくるような話。
 今回の原発事故でもそれをやってますよね。原発事故だけならもっとましな
対応もできただろうが、地震と津波で東北全域が大被害だから、ああいう対応
にならざるを得ないのもしょうがないといえばしょうがない。
 だから、国や自治体の対応を待っててもしょうがない。彼らも動くに動けな
いんだもんね。

関連:
[URL]
新型インフルエンザ
[URL]
胸部X線診断に自信がつく本、バイタルサインでここまでわかる!OKとNG

 でね、防災訓練に関係あるのはここから。
 前置き、長え。\(^O^)/
 気仙沼の大火災の消火では、消防、海上保安庁、自衛隊が出動したが、これ
も縦割り行政の弊害で、横の連絡が取れない。だから、長所、得意技を組み合
わせた活動ができない。
 あれ? 原発の文脈だったかな。まあいいや。^^;
 東京湾のあちこちで同時多発的に火災が起きたら、どうするか。
 東京湾に接している自治体が複数あるという問題もある。

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