いまでも、トポロジーで解けないのは、数学的に美しくないというので、ま
だトポロジーで解こうとしてる人もいるそうです。そういうもんなのでしょう
か。
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少女素数、リーマン予想、数学セミナー増刊「リーマン予想がわかる」
で感想を書いた
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数学セミナー増刊 リーマン予想がわかる 2009年 11月号 [雑誌] (雑誌)
で、リーマン予想は解決したのは、数学者ではなく、量子コンピュータを駆使
した宇宙プログラマだという設定になっているのも、そういうことなんでしょ
うね。
問 「そういうこと」とは、どういうことか、10文字以内で説明せよ(答は
最後に)。
番組を観たとき気づかず、本書で改めて知ったが、ペレリマンは、微分幾何
学の中でも、アレクサンドルフ空間という特殊分野の第一人者なんだそうです。
これで、また、キャバ嬢を煙に巻く言葉を仕入れたぜ。\(^O^)/
本書では、この分野の世界的権威として東北大学の塩谷隆教授が登場して、
アレクサンドルフ空間のことを説明しています。特異点を持った空間で、この
分野は、人によっては、数学のゲテモノというそうです。
こういうの番組にあった?
それと、筑波大学の山口孝男教授が出てきて、ペレリマンの人となりも語っ
ています。
これも番組にあった?
ゲテモノが、ブレークスルー、イノベーション、破壊的イノベーションを起
こすという話もよくある話で、示唆的ですよね。
番組にあった記憶がないことが、まだある。
スティーブン・スメール博士。モスクワでの会見が原因で、彼は、ソ連当局
(まだ冷戦時代)に連行された話は、あった?
ウィリアム・サーストン博士。「サーストンの幾何化予想」の人。
写真が出ているから、番組にはあったはずだが、記憶がないのが、葉っぱを
使って曲率の説明をしている話。
本書には、サーストン博士の言葉でこういうのがある。
「幼い頃は、自分のやりたいことをやって世界を体験し、色々なオモチャに触
れることが重要だと思います。大人が言葉にしたり説明できることは、子ども
が身をもって体験することに比べれば、極めて限られています。子どもに教え
込もうとするのは間違っています。質問に答えるのは大切ですが、細かいノウ
ハウ、例えば掛け算を教えるなんてことは重要ではありません」
脳と身体性の話だし、勝間和代などのカモリーマン向けハウツーの世界がダ
メな理由だね。^^;
もうひとつ、サーストン博士で考えさせられる話。
サーストン博士は天才で、めちゃめちゃ証明ができる。葉層構造論という分
野で、次々と証明しまくった。そしたら、葉層構造論は、サーストンが全部一
人でやっちゃうから、この分野を研究しても自分のキャリアの先がないという
ので研究者がいなくなった。まだ、やらなけれいけないことがいっぱいある分
野だったのに。
池に鯨が来たから、池の魚が押し出されたということですね。
それで、サーストン博士は研究態度をがらりと変えた。もう、証明はしない。
アイデア、予想を出すだけ。それを他の人に証明してもらって、その人の業績
にしてもらう。
みんなが求めていたのは、結果ではなく過程だったと。
武部先生の本にも、数学者が理解するというのは、どういうことかというの
で、似た話が書いてありましたね。
これも、最近、よく書いている、公式の暗記より、プロセスの理解ですね。
上の検索窓に「公式 プロセス」を入れて、検索してみて。
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女性専用車両とポアンカレ予想
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ポアンカレ予想を解いた数学者
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