数学的思考法は、そんなお勉強じゃ身に付かないってば
2008-11-26


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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ウェブでは昨日公開。昨日アサブロが調子悪くて今日転載。
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標題: 数学的思考法は、そんなお勉強じゃ身に付かないってば
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[URL]
また、週刊ダイヤモンドが例の路線の特集
の関連。
 アマゾンからジェニー・ランドルズの本をチェックした人への新刊案内とい
って、
[URL]
分ける・詰め込む・塗り分ける―読んで身につく数学的思考法 (単行本)
イアン・スチュアート (著), 伊藤 文英 (翻訳)
が出るというメールが来た。
 ジェニー・ランドルズって誰だと思ったら、
[URL]
タイムマシン開発競争に挑んだ物理学者たち (単行本)
ジェニー・ランドルズ (著), 伊藤 文英 (翻訳)
を買ったからなんだね。
 でも、物理学やタイムマシンと数学的思考法がそんなに関連があるかな。ア
マゾンはかなり緩い協調フィルタリングをやっているのかなと思ったけど、よ
くみたら、訳者の伊藤文英氏が共通しているということね。それを著者でつな
がりがあるかのように言ってくるんだもん。
 アマゾン、けっこうテキトー。\(^O^)/

 「分ける・詰め込む・塗り分ける―読んで身につく数学的思考法」の目次は
どうなっているのかと思って探したけど、見つからない。内容の概要は、
[URL]
早川書房にある紹介
から、
--- ここから ---
できるだけ多い数の缶詰を詰め込む方法を考えたり、月と地球にまたがる帝国
の版図を塗り分けたり……数学の難題の解説を追っていくだけで、超絶の思考
法に脳が自然に馴染んでいく数学エッセイ。
--- ここまで ---
[URL]
bk1にある紹介
から、
--- ここから ---
ケーキを5人で、誰からも文句が出ないように分けるにはどうする? 缶ビー
ルを一定の大きさの箱になるたけ多く詰めるには? 数学史上に名高い予想か
らパズルの良問まで、エレガントな数学的思考法を紹介。
--- ここまで ---
くらい。
 エレガントな数学的思考法を、巧みに紹介した本のようですね。

 さて、本題はこの本ではない。本書の目次や概要を探すため「読んで身につ
く数学的思考法」で検索したの。そしたら、ネットには、
[URL]
細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本! (単行本)
細野 真宏 (著)
の、「書評」と称する稚拙な紹介文があふれかえっていた。

 勝間和代や神田昌典や中谷彰宏なども同じだと思うが、あの手のビジネスパ
ーソンや学生向けの、すぐ結果が出るかのような謳い文句のハウツー本で、ま
ともなものがあった試しがない。どれもこれも、ほんとには中身がないもん。
 何度も書くように、藁にもすがる思い、すなわち正常な判断力がない状態の
人は、ああいうのに引っかかる。目先の利益が手っ取り早く手に入る、これが
効率的なんだと、視野狭窄かつ近視眼思考でしか考えられない連中。
 そういう人が多いから、ベストセラーになる。ああいうのを読んでいれば、
自分が向上したと錯覚できるし、それが慰めになるからね。でも、それは、自
己満足でしかない。
 この1年、同じことを何度も書いたけど、おれは、こういうところにも、動
物化するポストモダンがさらに進んだ動物化したポストモダン、さらに進んだ

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