ASAHIネット(
[URL]のjouwa/salonからホットコーナー(
[URL] )に転載したものから。
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[URL]
量子コンピュータ入門書
で、一言だけ言及した渋滞学。
日経サイエンスで知って気にはなってたんですが、遅ればせながら、やっと
本を買ってきて読みました。
西成さんの渋滞学の本といえば、まず思い浮かぶのは、ベストセラーになっ
た
[URL]
西成活裕著「渋滞学 (新潮選書)」
です。目次は、
[URL]
をどうぞ。
目次をみたついでに、
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波 2006年10月号より 渋滞でイライラしなくなります 西成活裕『渋滞学』
山根一眞
を読んでびっくり。山根さん、西成さんとは高校から友人なんだ。実は、山根
さんの「メタルカラーの時代」で感動したので、それを書こうと思っていたら、
これだもんね。
「渋滞学 (新潮選書)」は、さきごろ、第23回講談社科学出版賞を受賞して
います。前回の受賞は、
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福岡伸一著「プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステ
リー (ブルーバックス)」
ですね。過去の受賞は、
[URL]
講談社科学出版賞 (過去の受賞者一覧)
をどうぞ。
さあ、渋滞学を知りたいと思って、この本を買って読んだかというと、実は
読んでない。\(^O^)/
おれが買って読んだのは、
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西成活裕著「クルマの渋滞 アリの行列 -渋滞学が教える「混雑」の真相-」
目次は、
[URL]
をどうぞ。
なぜ、こっちかというと、ひねくれ者というほかに、これを出しているのが
パソコン関係の出版社である技評(技術評論社)だから。
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アスキー新書ってあるんだ。新書戦争?
でも書いたように、パソコン関係出版社が他の分野にどんどん出ているのを知
って、技評のこの本もそれだなと思って、ご祝儀ご祝儀。\(^O^)/
「渋滞学 (新潮選書)」は未読だけど、目次を見る限り、本書もよく似た内
容だと思う。「クルマの渋滞 アリの行列」は、図も多く使っている。
読んで何が面白いかといって、モデル作りの話。
高速道路の渋滞のモデルは、おれらにソフト屋には馴染みのセルオートマト
ンですよ。それも非常に簡単な規則。それだけで、コンピュータ上に現実の渋
滞データにそっくりの渋滞が作れる。
ほかにも、超音速状態の流体力学を使ったり、群集が部屋の出口に殺到する
状態をモデル化するフロアフィールドモデル、簡単なルールで鳥や魚が群れを
成すことをシミュレートできるモデルなど、いろんなアイデアでさまざまな渋
滞、混乱を科学的に解明しようとしている様がよく伝わってくる。
こういう解明が進むと何がいいかというと、高速道路の渋滞を減らしたり、
交通事故を減らしたり、災害時にパニックになって出口に殺到するのを防ぐと
か、いろいろ応用は考えられる。
中でも、へえと思ったのが、踏切はノンストップにするべしという提言。踏
切が開いているのに、一旦停車して安全確認せよというのが日本の道路交通法
だが、これ、おかしいそうです。\(^O^)/
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