大沢在昌「鮫島の貌 新宿鮫短編集」
2013-03-29


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
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で、村中豊こと、中村満さんの小説
紅蓮 (単行本)
村中 豊 (著)
[URL]
新宿夜想曲 [単行本]
村中 豊 (著)
の名前を久しぶり出して、思い出したのが、
大沢在昌「鮫島の貌 新宿鮫短編集」
だった。

[URL]
鮫島の貌 新宿鮫短編集 [単行本]
大沢在昌 (著)

 Kindle版。
[URL]
鮫島の貌(かお) 新宿鮫短編集 [Kindle版]
大沢 在昌 (著)

 新宿鮫シリーズは、長編最新刊の「絆回廊 新宿鮫X」で、桃井と晶とが、
ああなってしまって、長くこのシリーズと付き合って来た身だから、いろいろ
感じたわ。
 作者の苦悩も推測できたし、それ以上に、鮫島の一番の理解者であった、桃
井と晶がああなったことの意味も、またいろいろ感じることがあった。

[URL]
絆回廊 新宿鮫X [単行本]
大沢在昌 (著)
の素人評には、否定的な評もあるが、彼らは、人生のつらい別れや人生の岐路
を経験してないんじゃないか。
 おれも54歳になり、年を取って、こういう話はしみじみわかるよ。
 ノースリバーやkujinoinの評など、彼らに行間を読む力がない、文学的読解
力がないことを如実に示している。筒井康隆のいう快楽乞食乞食だ。あるいは、
大沢在昌の芸の広さ、確かさを味わえない文学的味覚障害。
 ひなた屋店主やタンカレー・ジンの評が、この作品に込められた思いを、読
み取っている。

 そういうことがあって、あるとき本屋で、「鮫島の貌 新宿鮫短編集」を見
かけて、買ったわけ。
 そりゃ、そうだね。長編のあの続きはすぐには書けないよね。短編ならとい
うことかと思って、読み始めたら、最初の「区立花園公園」で泣いた。
 鮫島が、新宿署に来たばかりのころのことを書いてあるが、桃井が、やはり、
すごい人だね。鮫島の活躍には、桃井が欠かせなかったことが、この短編から
もわかる。
 そして、何より、驚いたのは、舞台が新宿の「花園公園」であること。
 あのね。東日本大震災があるまでは、ぼくは、「花園公園」のすぐそばにい
たんだ。最寄り駅は、新宿御苑。
 花園公園は、新宿区立花園小学校と隣接していて、幼稚園もありで、朝は、
子供たちの元気でにぎやか声に励まされて、仕事に行っていた。
 花園公園では、暮れに餅つき大会もやっていて、ぼくもご相伴にあずかった
ことがある。
 あー、
[URL]
大沢在昌著「狼花 新宿鮫IX」
を読むと、おれ、東京に来てから、ずっと、鮫島のダンナに監視・追跡されて
るじゃん。\(^O^)/
 うひー、7年前にそんなこと書いているのに、すっかり忘れとったわ。
 そうかあ。それで、情報省が大沢在昌に霊界通信を送って、区立花園公園を
書かせたんだ。お前への監視・追跡はまだ続いているぞと。そして、それは、
新宿鮫の初期からだぞと。
 ああ、すべて納得した。\(^O^)/
 するんか、お前。

 本書には、面白いコラボ的作品があって、それが、「似た者どうし」と「幼
な馴染み」。
 「似た者どうし」は、北条司「シティハンター」「エンジェル・ハート」の

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