東日本大震災の復興。経済物理学からの提言。
2011-05-08


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 たまたま、別件でJ:COMの電子番組表をみていたら、宮崎哲弥のトーキング
ヘッズに、
「想定外」と確率〜巨大災害、大恐慌の発生メカニズムを探る〜
というのがあって、録画した。
 なんと、経済物理学の高安秀樹さんが出ていた。
 いま、この回のことは、
[URL]
宮崎哲弥のトーキングヘッズ
のトップに出ているね。そのうちバックナンバーになるだろうが。
--- ここから ---
5/6(金) 夜9:00〜9:55ほか 「想定外」と確率〜巨大災害、大恐慌の
発生メカニズムを探る〜

ゲスト:高安秀樹(明治大学客員教授・ソニーコンピュータサイエンス研究所
シニアリサーチャー)
司 会:宮崎哲弥(評論家)

日本で最大の地震、大津波 そして原子炉の破壊による放射能物質の拡散。
いずれも専門家は「想定外」と言うが こうした事態の予想は難しいのか。
これまでの正規分布という概念とは違った「ベキ分布」の研究を進めている
高安氏に聞く!
--- ここまで ---

 正規分布やべき分布の話から始まって、世の中には、べき分布の現象がいっ
ぱいあって、正規分布を使っているモデルだと、想定外になってしまうという
話。
 それまで複雑系や経済物理学の人は指摘していたが、リーマンショックで世
間にも明らかになったのが、正規分布を使っているブラック・ショールズに代
表される、従来の金融工学は予想通り破綻したという話。
 地震がべき分布であることは知られていてそれ相応の考慮はしていたが、そ
れでも、今回は想定外だった話もあった。
 この番組で面白かったのは、べき分布の現象が起きたら、どう対応したらい
いかという話と共に、べき分布現象である東日本大震災の復興にはどう対応す
べきかという提言を、高安さんがやっていたこと。
 面白いアイデアで、宮崎哲弥も、ぜひ、首相官邸でも検討すべきだと。だっ
たら、菅直人首相も、高安さんを呼んで、閣僚全員で話を聞いたらいい。
 プランを潰そうとする役人やら政治家やらいろいろいそうだけどね。^^;
 草の根、地域からの復興を目指す自由な力を、官僚統制強化で抑え込もうか
とするような評論家たちの跋扈もあるから、地域に根ざした復興案をネットで
吸い上げるのも妨害されそうな気がする。それに負けるようじゃ、東北の新生
は成らずだろうけれど。
 被災地に長く関心を持ち続けてもらうことは重要だろうが、被災地を買い上
げてREITにして投資を募る有効性はどうか。10年以上、塩漬けにできる資金を
どれくらいの投資家が出すかは、疑問にも思うけど。
 中国が買いまくったりしてね。\(^O^)/

 被災地を買い上げる話で思い出した。
 いま東京都の副知事をやっているノンフィクション作家の猪瀬直樹。
 彼の出世作、第18回大宅壮一ノンフィクション賞受賞の「ミカドの肖像」。
 この中で、西武王国を作り上げた堤康次郎が、東京大空襲の爆弾が降ってい
る最中、どこが焼け野原になっているか、部下に調べさせて、次々と買い叩い
ていく話が出てくる。
 人が焼け死に、逃げ惑う中で、そこに付け込んで買い叩く。大立て者は、こ
うやるのか、すごいのぉと思った。
 最初の単行本は、
[URL]
ミカドの肖像 [単行本]
猪瀬 直樹 (著)
 いま、文庫のほうが高いね。^^;
[URL]
ミカドの肖像 (小学館文庫) [文庫]
猪瀬 直樹 (著)
 新潮文庫は、上下2巻だ。

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