「人はなぜ数学が嫌いになるのか」など芳沢光雄の本と、三角関数入門
2011-01-10


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
人はなぜ数学が嫌いになるのか (PHPサイエンス・ワールド新書) [新書]
芳沢 光雄 (著)
にある素人評、「日本の現状を憂う, 2010/10/11 By zenji54」は、実に面白
いね。
--- ここから ---
数学を学習する際の前提は国語力です。ことばの理解と表現がおろそかでは数
学などできるはずがありません。その基礎を形成する小学校の国語教育は満足
のいくものでしょうか。
--- ここまで ---
とか
--- ここから ---
中学校の数学の現状は歪んでいます。生徒は正答を追い求めるのみで過程をす
っ飛ばしたがります。過程を縷々説明すると生徒は不服そうに「要は答えは何
なの」ときます。
--- ここまで ---
とかね。
 答だけほしがる話は、昔、テレビゲームの項略本がよく売れたとき、最後ま
で手っ取り早くたどり着くことが子供たちのテレビゲームの遊び方になってい
るのは、それでいいのかという話があったのを思い出す。
 それから、
[URL]
吉田武著「オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ」
で書いた、
--- ここから ---
 勝間和代たちのカモリーマンビジネスの本は、そういう深い理解にはつなが
らない。目先の利益しか考えてないから。
 カモリーマンは、公式や答だけ知りたがる。そこに至るプロセスの理解が重
要で、その過程で人間として知力がつくのに、それがわからない。
 公式や答だけ天下り式にもらって覚えても、そんなのは、コンピュータがと
っくにいっぱい知ってるし、ネットにあふれている。
 カモリーマンが手を出すライフハック系のノウハウもそう。
 それがまったく無意味とはいわないが、ま、枝葉のこと。ビジネスパーソン
向けの本や雑誌は、それを知的生産術などといって売り込んでいるんだから、
お笑いだし、詐欺同然。
--- ここまで ---

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東大生が立花隆に、教養はどうやったら身に付くか質問した。察するに、どう
も、これだけやればOKみたいな1つのパッケージ、公式があるかのように考え
ているらしいのね。それに立花隆が、がっくり来ているの。
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と同じ話だね。
 そんなのだと、社会に出て通用しない。日本でも大体通用しないが、国際的
にはもっと通用しない。つまり、カモリーマンにしかなれないんだよね。

 先の素人評に戻ると、
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高校に至ってはもう無惨としかいいようがないです。文系理系のコース分けが
2年次に行われ、文系の2年次以降は全く数学をやらない生徒もわんさと居り
ます。だいたい文系を選択した理由に、数学をやらなくていいからというのが
主たる理由なのですから何をかいわんやです。
--- ここまで ---
 おれが高校のときから、すでに私立文系は数学がないからいいなどといって
たから、ずっと昔からそうなのね。いわゆる受験の弊害。
 でもね、たとえば経済学部なら数学が入試にないからといって受けるようだ
と、経済学すら身に付かない。統計も確率もわからず、データの読み方、モデ
ルの作り方もわからない。
 数学がないと文系のサラリーマンでもやっていけないのが、現代社会。知的
なハードルがずいぶん上がっているんだよね。それくらい数学はビジネスに根
を下ろしている。数学なしでやっていくなら、よほど人間的魅力があるか、交渉
力や企画力、もっというと何度も強調してきたように、コンピュータに勝てる
人間力がないとね。
 おれも数学力は全然ないが、それでも高校時代は理系コースでわからないな

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