大腸菌はオープンソース\(^O^)/、事業仕分けほか、日経サイエンス2010年2月号のこと
2010-02-08


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 忙しくてほとんど何も書けない状態だったので、日経サイエンス2010年2月
号のことを書こうと思って書けなかったら、もう、3月号が来ていて、それも
読み終わったんだけど、2月号のことを少し。
[URL]
日経サイエンス 2010年 02月号 [雑誌] (雑誌)
 目次は、
[URL]
をどうぞ。
[URL]
乗鞍と宇宙 中島林彦(編集部)協力:末松芳法(国立天文台)
は、これは先人の苦労がよくわかった。その苦労を乗り越える情熱は半端じゃ
ないね。
 この2月号で一番ウケたのは、「森山和道の読書日記」で紹介された
[URL]
大腸菌 〜進化のカギを握るミクロな生命体 (単行本)
カール ジンマー (著), 矢野 真千子 (翻訳)
のキャッチフレーズだという、
 「生物はオープンソース」
 タイトルでは、インパクトを求めて、大腸菌はオープンソースにしてみまし
た。オープンソースという言葉も、分子生物学のほうでも使われるようになっ
たんですね。

 それから、TREND欄の「科学界が激震した「仕分け」」。
 仕分けが科学界にどれほどの衝撃をもたらしたかは、すごいね。
 世界最高レベルの望遠鏡「すばる」
 世界最大最高の地球掘削船「ちきゅう」
 ノーベル賞を受賞した小林先生、益川先生の小林・益川理論を検証した「B
ファクトリー」
 小柴先生のノーベル賞受賞につながった「カミオカンデ」の後継施設「スー
パーカミオカンデ」
 その他、Spring-8、J-PARCなど、日本が世界に誇る数々の研究施設が稼働し
なくなると、どれほど損失が大きいかを述べていました。
 スーパーコンピュータを巡って、 蓮舫(れんほう)議員が、「世界一じゃな
くて2位じゃだめですか」という発言が、いかに科学者にとって、カルチャー
ショックだったかという話も出ています。
 世界と戦っていない人には、わからない世界ですからね。記事では、科学界
が一般人向けに、もっと研究、特に基礎研究の意義を理解してもらうことの必
要性を述べてありました。

 おれ、テレビでちょろっと流れたので、バイオ、生命科学関係で、200億円
くらい使って、大した成果が出てないからといって、仕分け人の経済人らしき
人が、「民間企業で、200億円使って成果が出ないなんて許されない」などと
発言していたのを記憶している。
 たぶん、タンパク3000プロジェクトのことだったと思うのね。
 たとえていえば、200億円でタンパク質をわかろうなんて、200円持って銀座
の土地を全部ほしいといってるようなもんでしょ。
 こいつバカだな。よし、人体実験に使って、内臓は売って、あとは、食料に
しろ!と思ったね。\(^O^)/
 実に勝間和代的なバカですよね。頭の中にあるのは、短期の功利主義のみ。
 それでいて、「イノベーションを起こせ」、それも「破壊的イノベーション
を起こせ」なんていうのよね、こういう連中。
 イノベーション、それも破壊的イノベーションは、何の役にも立つかわから
ない基礎研究が元々あって、それが何10年か経って花開いて出てくるケース
が多いでしょ。
 ノーベル賞を受賞した下村先生の蛍光タンパク質GFPも、医学、生物学、生命
科学に不可欠なもので、人類に非常に大きな恩恵をもたらしたけれど、研究して
いるときは、下村先生もこんなに役立つとは全然考えてない。ひたすら、知的好

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