ノンフィクションの逆襲「現代プレミア」、高橋洋一は数学屋なんだね。
2009-11-26


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
ノンフィクションの逆襲。佐藤優責任編集「現代プレミア」
の関連。
 だいぶ前に読み終わった
[URL]
現代プレミア (講談社MOOK) (ムック)
佐藤 優 (著, 編集)
のことで少し。
 これ、鼎談が面白かった。加藤陽子×佐藤優×佐野眞一、いとうせいこう×
武田徹×重松清の2つ入っている。
 おれ、加藤陽子さんは、恥ずかしながら存じ上げなかった。
 佐藤優、佐野眞一という2頭の大型肉食獣、もとい、大怪獣を相手に金網デ
スマッチ状態で大丈夫かと、読み始めは心配したが、なんのなんの後半、うま
くあしらってますね。この2頭をあしらうとは、おみそれラシドしました。
 検察の闇の話題になって、1997年の東電OL殺人事件。犯人として捕まって投
獄されているけれど、冤罪を主張しているネパール人のゴビンダ氏のことが出
てますね。もう10年以上前になるんですね。あれ、ずっと真犯人は別にいる説
がありますよね。

 本題は、本書の最後にある「封印された高橋洋一証言」。
 これ、本来は、高橋洋一との対談だったのが、彼が窃盗で捕まって表舞台に
は出ないということになって、でも、この内容は惜しいということで、佐藤優
が責任をもつ形で、活字にしています。
 内容は、官僚無能論と窃盗事件というサブタイトル通りのもので、詳しくは
読んでください、面白いから。
 おれの興味はそこじゃなくて、これで初めて知ったけど、高橋洋一は東大の
理学部数学科出身なのね。道理で。これで、すべて納得がいった。

[URL]
オイラー、無限級数、ゼータ関数、リーマン、ラマヌジャン、ポアンカレ予想
で書いた、
[URL]
バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5) (新書)
竹内 薫 (著)
で、財務省には数学のわかる人間がほとんどおらず、数学科の枠は変人枠とい
われているといってたのは、自分のこと、自虐ギャグだったのね。

 この本を読んだとき、高橋洋一という人は、すごくサービス精神が旺盛だな
と思ったの。経済学の啓蒙書なのに、やたら数学や物理の話が出てくる。相手
がサイエンスライターの竹内薫だから、彼に合わせているんだろうと思ったわ
け。
 でも、元々、専門だったんだね。
 双対性の話も出るし、ラグランジュの未定乗数法も出るし、高橋洋一は、自
分で金融工学のブラック・ショールズ方程式をあれこれやってみたことがある
という話も出るし。
 そうそう、彼は、ブラック・ショールズ方程式が熱伝導方程式と同じといっ
たことも言ってて、それって、おれが
[URL]
ブラック・ショールズの公式
で書いたのと同じだなと思いました。おれって、すごいじゃん。\(^O^)/

 中でも、爆笑だったのが、ずっと大騒ぎになっている、ずさんでデタラメで
官僚がやり放題やってきた消えた年金の問題。
 年金記録には、氏名、性別、生年月日という3つの情報しかない。これじゃ、
簡単な計算しただけで(実際、本の中でやってます)、個人を特定できないのが
わかるのに、そんな制度を国民をだましてずっとやってきてバカヤローという
話になるんだけど、それを受けて、竹内さんが言ったことが爆笑。
「物理学だと三つの情報しかない持っていないのは素粒子とブラックホールだ
けですよ(笑)」
 マジ、ウケる〜♪ いらっしゃいませ〜♪
 また、柳原加奈子かよっ。

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