カラー図解でわかるブラックホール宇宙
2009-10-29


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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ブラックホール戦争、なぜか、福岡ソフトバンクホークスも
で名前を出した
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カラー図解でわかるブラックホール宇宙 なんでも底なしに吸い込むのは本当
か? 死んだ天体というのは事実か? (サイエンス・アイ新書) (新書)
福江 純 (著)

 先々週かな。飛行機や新幹線や福岡の地下鉄の中で読みました。
 これ、面白かった。
 言葉だけでも知らないものがあれこれ。たとえば、
限界束縛軌道、ソーン・チトカウ天体、テレル回転、ドップラーブースト、
破砕半径、ブラックホールウィンド、ブラックホールシャドー、
ブラックホールシルエット、ブランドフォード=ナエック機構、
ホイル=リットルトン降着、マゴリアン関係、
ライスナー=ノルドシュトルム・ブラックホール、ロバチョフスキー空間
などなど。もちろん、ホーキング放射などもある。
 お前、いま、索引から拾ってるだろ。
 そう、本書は、新書だけど、索引がちゃんと付いているから偉い。
 ほんとは、本なら目次と索引が付いているのが当たり前。それを偉いとほめ
ないといけないのが、日本の水準の低さ。日本の本、特に新書は、付いてない
ことが多い。とりわけカモリーマン本には。昔と違って、コンピュータで簡単
に索引が作れるのにね。索引を付けないのは、著者と編集者の怠慢。
 カモリーマンは、索引が本を速く深く読むのにどれほど役立つか知らないか
ら、文句をいわない。そのくせ、フォトリーディングというインチキ臭いのに
は、引っかかる。バカがバカの蟻地獄から抜け出せない実例。

関連:
[URL]
カール・セーガン「悪霊にさいなまれる世界」
[URL]
超能力で億万長者の脳をコピペ\(^O^)/
[URL]
命名 カモリーマン。カモリーマンビジネスの呪縛からこうやって抜け出せ!

 本書の最初のほうは、相対性理論や量子力学の中で、ブラックホールに関係
する部分の解説。ま、相対性理論は全部関係あるけど。だから、双子のパラド
ックスの話もある。
 それを踏まえて、ブラックホールのさまざまな性質の解説。
 アインシュタインの方程式を解いて得られる解から導かれるブラックホール
のうち、一番素直なのが、シュバルツシルト・ブラックホール。そして、自転
をするカー・ブラックホール、電荷を持ち、自転しているカー=ニューマン・
ブラックホール。これらの解説が写真や図表を交えて進んでいく。
 全体を通じて、カラーの写真や図表が豊富。記述は大体、この手の本で多い、
見開き2ページで1項目を解説するパターン。
 おれがとりわけ興味深かったのは、ブラックホールがどうみえるかという話
や、ブラックホールに近づいていくと、自分の周囲の宇宙の見え方がどういう
風に変化するかの話。そしてその図や写真。
 ブラックホール自体はみえなくても周辺の時空が歪んでいるため、いろいろ
不思議な現象や光景が出現するのです。
 赤方変位、青方変位などいろいろな効果があり、周囲の色は変わるし、光速
に近いスピードで近づくと、光行差で、宇宙が前方にどんどん集中してくる。
 そうなんです。光速に近くなると、自分の後ろにある宇宙も前のほうに見え
るようになって、後ろには何もなくなる。すごいね。
 なるほど。それで、おれは過去を振り返らないのか。\(^O^)/
 お前は、亜光速で移動しているのか。

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