大上雅史, 和田純夫著「数学が解き明かした物理の法則」
2008-09-17


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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大人の科学マガジン
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数学が解き明かした物理の法則―ニュートンの『プリンキピア』から量子力学
まで 数学的着想と自然観の変遷 (読んで楽しむ教科書) (単行本)
大上 雅史 (著), 和田 純夫 (著)
を読んで、改めてニュートンは大天才だなと思ったんです。その感想は、いつ
か書くかもしれないけど。
--- ここまで ---
と書いた感想。思い出したときに書いておく。

 この本で、一番、そうだったのかと蒙を啓かれたのは、ニュートンの「プリ
ンキピア」のこと。
 ケプラーの法則を証明したりといったことは、おれ、てっきり、解析的、つ
まり、自らが発見・発明した微積分などを使って数式で証明したのだとばか
り思っていた。
 ところが、そうじゃないんだね。本書によると、ニュートンは当時の数学の
無限小という概念が厳密性を欠いていると考えていて、プリンキピアには、解
析的な手法は使いたくないと思っていたと。
 それでどうやって証明したかというと、幾何学で証明する。\(^O^)/
 正確にいうと、流率法という幾何学的微分法を使う。
 その過程を本書では解説してあるんだけど、「すごいな、この補助線。地球
人にも、少しはできる奴がいるな」と思いました。\(^O^)/

 よかったぁ。霊界でニュートンに会って、読んでもいない「プリンキピア」
をさも読んだかのように、「いやあ、ご著書、拝読して感服いたしました。微
分ってすばらしいですね」などと言おうものなら、ニュートンから真空飛びひ
ざ蹴りを食らうところだった。助かったあ。\(^O^)/

 プリンキピアに至る前段は、ティコ・ブラーエ(本書の表記はチコ・ブラー
エ)の当時としては驚異的な観測と、ケプラーという恐るべき計算能力をもっ
た人物の話ですが、いやあ、地球人、ラッキーだねえ。
 望遠鏡がまだ発明されていないから肉眼で観測するしかないのに、ティコの
観測は驚異的な精度を誇っていました。たしか、どこかの王様から島をひとつ
もらって、そこに天文台を建設してもらったんですよね。
 もちろん、そう王様に進言したのは、情報省ですけど。\(^O^)/
 ティコは、亡くなる前に、ケプラーを招いて、でも、なぜか、観測データは
死ぬまで見せないとか、よーわからんことして、でもでも、ティコが死んで、
ケプラーが、一番ややこしい動きをする火星の観測データから、膨大な計算の
のち、面積速度一定の法則やら、惑星の運動が楕円軌道であることを発見する
わけ。
 これも、地球の軌道を求めるのに必要な火星のデータは約15年分必要だけど、
幸運にも16年分あったからよかったんですってね。
 地球人、ほんと、ラッキーだよね。これがあって、ニュートン力学が確立さ
れて、科学が確立していくわけだからね。
 ばかー。ティコの観測データの驚異的な精度や火星のデータが16年分あった
こと、ティコとケプラーと引き合わせたこと、ケプラーに火星のデータが渡っ
たこと、宗教上の理由から真円軌道に囚われていたケプラーが楕円軌道である
ことを発見すること、これらが単なるラッキーだと思うのか。
 えっ、歴史の幸運な偶然じゃないのか。
 当たり前だ。歴史の陰にゴルゴ13と情報省ありだ。
 じゃ、情報省が火星のデータをティコに渡したのか。
 当時の観測技術からして、あの精度の高さは、不自然だろう。当然、おれが
ティコに観測データを教えてやった。16年分必要なこともわかっていたしな。

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