Re: 毒ギョーザ問題
2008-02-03


[URL]
毒ギョーザ問題
の続き。

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標題: Re: 毒ギョーザ問題
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> 日本の金融立国はあり得るのか
> で、サブプライムローンは毒饅頭と書いたけど、逆からいえば、これ、食のサ
> ブプライムローン問題ですね。^^;

 いや、金融立国でも何でも構わないのですが、イギリスよりも遥かに食糧自給
率が低いというこの国の構造は、安全保障上も問題でしょう。せめてイギリスや
フランス並みにしないと、大きな事は国際的にも言えなくなる。何しろ食い物を
相手に握られているわけだから。

 だから毒餃子なんぞにぶち当たる。しかも中国産の冷凍食品が無いと、どうや
ら日本の食卓は干上がってしまう。これ、右翼じゃなくても政治の貧困に激怒す
る話ですよ。

 かろうじて日本が独自で何とかしているのは米だけで、その他の農産品は輸入
が無いと駄目。漁獲品に関しては輸入が主流となる背後で、漁民のワーキングプ
ア化が進行中。畜産なんぞは飼料がほぼ100%輸入だから、バイオ燃料に穀物
が行ってしまい、飼料作物そのものの国際相場が上がっている上に、原油高でそ
の運賃も上乗せされている。それなのに国内販売単価は上げられない。破綻寸前。

 で、こうした事にほとんどどのような手を政府が打っているのか、ほとんど聞
こえて来ない。何か手を打っても、それが知らされなければ、一般の国民には手
を打ったことにならないわけ。情報公開の本旨って、つまりはこうした点で「何
をしているのか」を開示する事なんだろうけど。
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たま@無精庵

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標題: Re: 毒ギョーザ問題
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 たびたび名を出す経済学者野口悠紀雄さんですが、食糧自給に関しては全然
反対の考え方ですね。
 簡単にいえば、自給率が低くてもかまわない。買える金があればいい。むし
ろ、世界中から分散して食料を輸入できれば、効率的に食料を調達できるし、
リスク分散になる。というもの。
 ぼくはエネルギー自給率が低いのに食糧自給はあり得ないと思っているから、
基本的にその考えに賛成ですね。
 理屈上の効率性がそんなに簡単に達成できるのかといった点や、農業の雇用
や国土保全といった観点が出てくると、だんだん、微妙になってきますが。

 食糧自給に関連した話題。
 この前、
[URL]
サブプライムローン問題、モノ作り脱却論、金融立国論その3
で、冒頭だけ読んでいた状態でちょっと書いた
[URL]
ジョセフ・E. スティグリッツ著, 楡井浩一訳「世界に格差をバラ撒いたグロー
バリズムを正す」
ですが、全部、読みました。
 これ、非常に示唆的な内容。もっと早くちゃんと読んでいればよかったと思
いました。
 たとえば、農民票がほしいがために、先進国が農業の補助金に税金を使って
人為的に農産物の価格を抑えると、世界市場での農産物価格が低くなってしま
って、農産物しか輸出して外貨を稼ぐことができない発展途上国を苦しめてし
まっている、などなど、経済の不要な歪みが、本来、グローバリズムがもって
いる、世界中のみんなが、特に発展途上国が幸せになれるという健全な面を殺
してしまっている事例がいくつも出てきます。
 そしてそういうデタラメをやっている元凶は、想像通り、アメリカ。それも
ブッシュのアメリカ。\(^O^)/
 アメリカとアメリカの傀儡であるIMFなど国際機関を是正しないと、「歪ん
だ不幸なグローバリズム」の蔓延は止まらないという主張です。それをどうや
って変えていくか、いろいろ政策提言もしています。
 もっと詳しく感想を書きたいけれど、当面、それくらいで。

お詫びと訂正 2008/02/06:

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