Re: スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)
2006-02-17


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
に、単位の次元の間違いを指摘したことについて、
--- ここから ---
一つ目に関しては単純に「率」をとるか、「従量税率→従量税額」とでも直せ
ば十分話が通じます。そのすぐ後で「t」は税「額」だといっているわけだし、
全く本質的な指摘ではない。

中村さんの論法だと、「それなりにインテリのイギリス人の書いた文章にスペ
ルミスがあった」としたら、「この世に存在しない単語を使って表現が成り立
っているなんて全く英語という言語はけしからん。いんちき言語だ」とだって
言えてしまうことになる。「スペル間違えてますよね。ちゃんと直してくださ
いね」で済む話なのでは無いだろうか。
--- ここまで ---
と書いてあったが、これが本質的だと思えないんだったら、ほんと経済学って
科学でも工学でもないよ。
 科学や工学にとって、単位系や単位の次元を間違えるというのは、致命的。
最悪、人が死ぬ。下手すると大勢死ぬ。だから教育の場では、最初に基本とし
て厳しくいわれる。少なくともぼくが受けてきた教育はそう。単にスペル間違
えてますよのレベルではない。
 この本は経済学の初等教育を担う教科書ですよね。そこに書くのに、この部
分で間違って、さらに著者も編集者もコミュニティもまあいいやで放置してる、
それも何度も増刷のたびにチャンスがあるのに何年も放置しているってのが、
すごい世界だなと思います。
 よっぽど、編集部に手紙書こうかと思ったけど、ここにすら書けないような
暇なし&優先度の低さだったのでそのままでしたけどね。その意味ではぼくも
共犯者の一人ではある。

 2番目のほうは誤植じゃなくて、もっと深くて、勘違いでもちょっと深いレ
ベルじゃないかな。だって、図解していながら、台形と五角形を間違っている
んだもの。

 ぼくは、経済学が意味がないとか、役立たずとは思ってないし、人類の役に
は立ってると思ってる。でも、科学などといわれると、冗談だろうと(一応、
数理経済学は除外しておくけどね)。
 生命のメカニズムやゲノムがわかってなくても、大昔から農業は品種改良な
りの工夫で人類の役に立ってきたでしょ。そういう意味では役に立ってるとは
思ってますよ。でも、経済学が科学だといわれると、自然や科学をなめている
んじゃないかと。
 一番ひどいのが、世間でテレビや雑誌のコメンテーターとして出てきたり、
扇情的な単行本を出している経済学者、エコノミストなどという連中ね。競馬
の予想屋のほうがよっぽど、馬に対して謙虚ですよ。\(^O^)/

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