Re: SICP第2版の和田先生の訳は、ほんとにそんなにひどいのか
2005-10-12


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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>High Level Languageに高級言語という訳語をあてて平気でいる、そこらに
>はびこるバカなライター、プログラマが書く文章……

ネタモトの本は読んでないけどライターとしてここだけ反応。

でも「高水準言語」と書くと(オレも「高級言語」には違和感あるけど)「高
級言語」と書くより分かんないヒトが多いんだよね(編集者にも)。

ワタシはもう諦めてしまって「高級言語」は「一生懸命」(これも元々は「一
所懸命」の誤用,でもいまや広辞苑にも載っている)と同じようなものと認識
してます。紙面に余裕があれば,高級言語(あるいは高水準言語ともいう)と
か書くけど。……字数が1文字多いのが敗因のときが多いな>高水準言語。

ただ,Levelを「級」と翻訳することは必ずしも間違いとは言い切れないはず。
日本語の「級」は Levelでありclassでありrankでありgradeだから。「水準」
の英語はほぼ level だけなんでこの方が適当だけどね。

問題は「高級」という日本語になったときにそこに付随するイメージが「High
Level」より「High class」に近いってことでしょ? でも同じような例は他に
もあって,gathering や meeting の訳語としての「集合」と数学用語の set
の訳語としての「集合」を,我々は意識せずに使い分けているぢゃない?

High level の訳語の「高級」をコンピュータ用語として High class の訳語の
「高級」とを区別できないのはこの用語がまだ日本語として新しいから,とも
言えるかもよ。

べ@面倒だからオレはもう通じる方を採るのだ,「HP」とかね(笑)。

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標題: Re: SICP第2版の和田先生の訳は、ほんとにそんなにひどいのか
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 ベさんも年取ったなあ。屁理屈はやめたほうがいい。
 誤用が定着している「一生懸命」と違って、「この用語がまだ日本語として
新しいから」というなら、現時点で誤用に加担する理由はない。
 そうでありながら、集合と違って、より適切な訳語があるのに、「字数が1
文字多いのが敗因」とか、「面倒だからオレはもう通じる方を採るのだ,「HP」
とかね(笑)」とかいうんだったら、もう、金もらって原稿を書くのはやめた
ほうがいいよ。
 編集者も言葉に自覚的じゃない奴には発注しちゃだめ。でも、その編集者も
言葉に自覚的じゃないから、パソコン界は問題なんだけど。
 編集者もライターもレベルが低いのは、昔から改善されず、バカがバカを拡
大再生産する構造は変わってませんね。

中村(show)

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