筒井康隆「モナドの領域」:多元宇宙、並行宇宙、マルチバース、未来が過去を変えて現在を決める!?アハラノフ理論
2015-12-10


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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[URL]
モナドの領域 単行本 2015/12/3
筒井 康隆 (著)

 筒井康隆「モナドの領域」には、多元宇宙論や量子力学の話が出てきます。
 そのときの参考になるような話。かえって混乱して、脳味噌バーンになるか
も。^^;
 なぜって、たとえば、後述する日経サイエンスの2つの別冊は、お薦めなん
ですが、数学的裏付け、実験や観測による裏付けがなければ、普通の人が読む
と、こいつら、みんな、詐欺師か、大ぼら吹きか。頭がおかしいと思うような
話ばかりだから。\(^O^)/

 「モナドの領域」は、明日のイベントで入手する予定なので、新潮2015年10
月号に載ったときのページでいいますと、100ページ上段。
--- ここから ---
偶然的なものに必然性を与えるのではなく、確実性と不荷謬姓を与えるような
決定は決して『始まった』のではなく、常に『あった』のだ。
--- ここまで ---

 これは、普通の人が感じている、「過去が影響して現在がある」とする考え
ではなく、「未来」と「過去」の両方が影響して「現在」があるとするアハラ
ノフの理論を思い起こさせます。
 もっというと、現在に合うように未来が過去を書き換えていると考えた方が
自然に思える現象もあるようです。それが、後述の大阪大学の井元信之先生に
よる「量子テレポーテーションと時間の矢」。

 GODが述べる多元宇宙論は、数多くある多元宇宙論の1つ。多くの多元宇宙
論のうち、デヴィッド・ルイスの様相実在論をベースにしている点で、ここで
も、GODの全能性に限界があることがわかります。以前、述べたように、それ
は作品の疵ではなく、むしろ、パラフィクションとしての作品の成立に寄与し
ています。

[URL]多元宇宙論
では、いろいろな多元宇宙論が整理してあります。
 その中に、「テグマークの分類」がありますが、テグマーク先生自身の多元
宇宙論は、NHK BSプレミアム「コズミックフロントNEXT」で、ちょっとだけ、
ご本人による解説がありました。
[URL]
コズミックフロントNEXT「宇宙の果てのミステリー」

 でも、その説明を絵解きしたCGが間違っていました。少なくともミスリード
する出来。調べたら同じことを思った人たちがいました。
[URL]
NHKBS『コズミックフロントNEXT』で、
 こういう解説もある。
[URL]
「レベル1マルチバース」その1
2014/05/09 08:37

 NHK Eテレ(教育テレビ)の「サイエンスZERO」でも、こういう放送がありま
した。
[URL]
No.521 徹底解説!“宇宙の果て”に迫る!
2015年10月18日 放送

 ディスカバリーチャンネル「モーガン・フリーマンが語る宇宙」で、「永遠」
の話がありました。以前も観たことがあるので、過去の再放送でしょう。
 これでも、アハラノフ理論がちょっと紹介されていましたし、別の研究者で、
永遠とは最初からずっと存在していて、現在は、永遠がホログラフのように投
影されたものなんだという理論を唱えている人も出ていました。

 モーガン・フリーマンは、名優として知られる映画俳優。彼は、子供の頃か
ら科学が大好きで、とうとう、自分の名前が付いた科学番組のホストまでやっ
ています。

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