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お買い上げありがとうございます。
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ことばをつくる―言語習得の認知言語学的アプローチ [単行本]
マイケル・トマセロ (著), 辻 幸夫 (翻訳), 野村 益寛 (翻訳),
出原 健一 (翻訳), 菅井 三実 (翻訳), 鍋島 弘治朗 (翻訳),
森吉 直子 (翻訳)
原書は、名著として名高いんですね。
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Constructing a Language: A Usage-Based Theory of Language Acquisition
[ペーパーバック]
Michael Tomasello (著)
我が息子は、ダウン症という知的障碍があるが、小さいときから、大人のい
う言葉は、理解しているようだった。
少しでも言葉の発達を促すために、障碍児の指導をしている先生たちから、
できるだけ多く言葉かけをしたほうがいいと教わって、妻が、息子が生まれて
まもなくから、「今日は天気がいいよ」などという他愛ないことも、ずっと
話しかけていた効果なのだろう。日々のその努力にはほんとに頭が下がる。
ただ、人の話は理解していても、自分から話すのは遅かった。
ダウン症の子供は、筋肉の力が弱いので、口や舌をうまく動かせないからだ
と思う。大人の外国語習得でいえば、英文読解はできても、英作文ができない
ような状態だろう。
言いたいこと、話したいことがいっぱいあるのに、うまく言えず、親にも
なかなか理解してもらえないから、ぶち切れて癇癪を起こすこともあった。
そんな息子でも、突然、すごいことを言って驚かしてくれることがあった。
たとえば、おれがぼーっとしていたら、
「お父さん、空元気かい?」
爆笑した。
本人は、「お父さん、元気かい?」と言いたかったようだが、出てきた言葉
が、「空元気」だった。同じ意味の言葉と思って使ったらしい。
どこから「空元気」なんて言葉を仕入れてきたのかと、びっくりした。本人
に訊ねても、「さあ、わからんなあ」などという。
おれが爆笑したので、息子の方がびっくりしていて、何かを間違ったんだけど、
なぜか大ウケしたことを喜んでいた。
こうやって、いろいろと言葉と使い方を覚えていくんだと思った。
スーパー戦隊のような子供向けヒーローもので、ヒーローが助けに来て、
「待て!」などと叫び、悪者が「きさま、何者だ」などと問い返し、それに対
してヒーローが名乗るというシーンがあるが、ある日、息子が、スーパー戦隊
ごっこをやっているときに、おれが、突然、「きさま、何者だ」と振ったこと
があった。
突然の問いかけにパニックになっていたが、返しがすごかった。
「お、おれ? おれ、人気者」\(^O^)/
爆笑した。
末尾の「者」で連想している。文字列の先頭マッチではなく、末尾マッチで
やっているところがすごい。
似たパターンで、日本人とかアメリカ人とかいってるときに、突然、「お前、
何人?」と問いかけたら、
「お、おれ? おれ、有名人」\(^O^)/
これも爆笑した。
小学校高学年のときだったと思うが、障碍児学級で電車に乗って遠足に行っ
たときがあり、校長先生も一緒に来てくださった。校長先生と隣の席になった
らしく、なんと、息子は自らの創作童話「おじいさんとパンダ」を物語ったと
いう。
校長先生が遠足から帰ってきたときに、迎えに行った妻に、「おじいさんと
パンダ」という、ものすごく面白い話をずっと話してくれて感激したといって
くださった。
これ、その少し前から、おれにも何度か話してくれた話で、細部は全然覚え
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