大丈夫か、放射線量がゼロになるまで子供を外で遊ばせない校長
2011-09-14


ASAHIネット([URL] )のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 一昨日か。
 東日本大震災から半年特集の1つだったのだろう。
 たまたま日テレの朝のワイドショー「スッキリ!!」で、福島の小学校を取
材していた。
[URL]南相馬市(福島)/7999084
によると、「原発から31キロ地点の南相馬市立鹿島小学校」だ。
 校長先生は毎日、学校のあちこちで放射線量を計測していた。
 それは必要なことで、おお、ちゃんとやってると思ったが、その後、この校
長先生が言ったという形で、放射線量がゼロになるまで、子供を校庭で遊ばせ
ない、体育もやらないという話が出ていた。
 校長が言ったとおりなのか、それとも番組側が忖度、あるいは編集して、そ
ういう文言として流したのかわからない。
 よくあるのよ。言ったことと全然違う言葉になってたり、違う文脈で使われ
て、意味が全然違うものになって、報道されることが。
 ともかく、これが意気込みを語ったのならいいんだけど、文字通り、自ら測
っている放射線量がゼロになるまで、子供を校庭で遊ばせないというのなら、
大いに問題だろう。
 自然放射線があるんだから、地球上で、放射線ゼロの小学校の校庭なんかな
いので、この校長が赴任した小学校だと、関西だろうと九州だろうと、小学校
の校庭は使用禁止になっちゃう。西日本の方が自然放射線の線量は高いという
しね。
 こういうのをワイドショーで流して、立派な校長先生と思うお母さんたちが
いると、またまた、バカ汚染が広まる。
 1つ前のエントリでも書いたが、放射能汚染より、こういうバカ汚染のほう
が、国や社会の健康、繁栄には、短期、中期、長期、どの期間をとっても大き
な影響があるよ。

 これ、下手すると、やさしい言葉をかけるときれいな氷の結晶ができる、汚
い言葉をかけると汚い氷の結晶ができるという「水の伝言」(水伝)の世界にな
っちゃうよ。
 こんなバカな話を真に受けて、学校で子供に教えていたバカ教師がいっぱい
いたという話。
 あまりにひどいので、
[URL]
左巻健男著「水はなんにも知らないよ」
という、批判本も出版された。
 関連に挙げたものを、2007年に書いたとき、この本によると、
--- ここから ---
日本の大人の科学技術への理解度は、日欧米17ヵ国中13位だそうです。科
学技術への興味や関心も、調査国中最低。
--- ここまで ---
という有様だったが、いまだに改善されてないどころか、今回の原発の放射能
騒動をみると、悪化しているんじゃないか。

 関連して。
[URL]
日経サイエンス2011年10月号
の「グラフィック・サイエンス 母親の教育水準と子供の命」というのがあっ
た。
 世界各国を調査して、「女性の教育水準が上がるにつれ、子供の死亡率が低
下している」という結果が出ていた。
 女性の教育は小児死亡率低下の最大の要因で、51%も寄与している。
 子供の命を守りたいお母さんたちは、しっかり勉強しましょう。
 複雑高度化した社会なんだから、「無知は罪」ですよ。

関連:
[URL]
水に話しかけて核融合!?
[URL]
左巻健男「水はなんにも知らないよ」
[URL]
Re: 左巻健男「水はなんにも知らないよ」

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