ASAHIネット(
[URL]のjouwa/salonからホットコーナー(
[URL] )に転載したものから。
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Re: 気になった本(文系編)
の続き。
ぼくの書き込みの今日は、2009/06/29です。
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標題: Re: 気になった本(文系編)
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> テロリズムの罠 左巻 新自由主義社会の行方 (角川oneテーマ21) (新書)
> 佐藤 優 (著)
>
[URL]
> テロリズムの罠 右巻 忍び寄るファシズムの魅力 (角川oneテーマ21) (新書)
> 佐藤 優 (著)
> アマゾンの右巻の素人評に、
> 「新自由主義で中間団体が解体され、国民一人がアトム化されている日本の状
> 況において、、、、ファシズムが有効性を持つ思想として登場する可能性があ
> る」
> と、本文を引用しているが、このアトム化というのは、おれがいう、人々が極
> 限まで解体されて自由に操られている
> 「動物化したポストモダンより、もっと知能の退化が進んだ、昆虫化(群体化
> した昆虫のイメージ)したポストモダン、どころか、もはや生命でもなく、砂
> や粉が集まった世界、すなわち粉体化したポストモダン、どころか、原子レベ
> ルにまで解体されて操られてしまうボース・ アインシュタイン凝縮体(BEC)化
> したポストモダン」と同じ意味だろう。
> 解体すると、不安による操作、すなわち、論理より感情、情動による操作が
> やりやすいんです。
個が分断されてその疎外感からテロが生まれ、そのテロに対する抑止として反
テロを標榜しつつファシズムが台頭する。これはその通りでしょうし、テロの萌
芽としては大阪の池田小学校の無差別殺人事件が個のレベルでは存在し、それ以
前には集団のレベルでオウム真理教が存在する。
いずれもテロを起こす側の理屈は分断された個人の閉塞感だったり、閉じた集
団から見た世界のあり方に否を唱える行為だったりする。オウムの場合はなまじ
学校の成績が良い優等生ばかりだったために、未体験の霊的経験とやらにまんま
と騙されたわけです。特に宗教論では麻原が幸福の科学の大川という高学歴の教
祖を論破した経緯があって、尚更与太話に箔がついたという塩梅。特に島田裕巳
や中沢新一というニューアカの旗手と目されていた連中が麻原に軍配をあげたた
めにオウムは調子に乗りすぎた。
今度の選挙ではオウムと同様に幸福の科学も泡沫政党を作って立候補だとか。
顕在化した疎外される社会が生み出した鬼っ子が再び、という感じが強い。オウ
ムも幸福の科学も、池田小学校殺人事件も秋葉原無差別殺人も、同じコインの裏
表にしか見えない。
今はまだ、オウムのような宗教の皮を被ったファシズムだけが突出しているけ
ど、これが環境ファシズムなどのように「絶対的正義」の貌で表出するときが怖
い。ヒトラーだって当時のドイツでは焚書にあったケストナーのような人物は少
数派だったわけで、多数派の正義だったわけです。暴力的多数による少数の抑圧
というファシズムの本質に対しては常にジャーナリズムはチェックしなければな
らないけど、今やジャーナリズムこそが大政翼賛の装置になっているからなぁ。
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たま@無精庵
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標題: Re: 気になった本(文系編)
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小泉政権当時、小泉劇場と呼ばれた報道をみていると、戦前・戦中の大政翼
賛報道の反省なんかどこにもないと思いましたね。
いまも、東国原劇場みたいな報道になっているし。
いつまで経っても、新聞もテレビもこれじゃあね。
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