> それと、3次元空間のポテンシャルの話で偏微分が出てきたけれど、高校の
> とき、偏微分ってありました? それとも高校の物理の問題って、1次元だけ
> だったのかな。
いえ、高校の数学では偏微分は習いませんね。
また、高校の物理は、微積分を使わず教えられています。
三角関数とベクトルでなんとかする、という感じでしょうか。
そんな中、微積分をもちいて高校物理を解説している、数少ない受験参考書の代表格といえば、下の2冊だろうと思います。
『新・物理入門』 山本義隆
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『物理教室』 河合塾
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『高校数学公式活用事典』 社会人は手元にコレが1冊あると便利かも。
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こちらは、元気の出そうなビデオクリップ?
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> おれのイメージだと、素数や円周率やネイピア数(自然対数の底)は、自然に
> 生えている植物みたいな自然物の感じがする
円周率πもネイピア数eも超越数(方程式の解であらわせない無理数 *1)ですが、 π+e が超越数になるかどうかは、まだ証明されていないみたいですね。
しかも実数の中身というのは、実はそのほとんどが超越数であるにもかかわらず、すでに知られている超越数はごくわずかなのだとか。
そういう意味では、私たちがふだん使っている (と思っている) 実数の中身というのは、そのほとんどが未知なる暗黒領域だということになります。
*1) たとえば、 X^2−2=0 の解となる √2のような無理数は超越数ではない.
さらに不思議なのは、πのような超越数を使って表現される物理法則が、 (私たちの知る範囲内において) ひじょうに精密に自然現象と一致するという点です。
つまりこの宇宙は、そういった超越数(実数)を気の遠くなるような精度で運用しているかのように見えるわけです。
自然はπやeを無限大の桁数で利用している?
それとも、観測精度があがると、どこかで破綻しているのが判明する?
『物理法則はいかにして発見されたか』 では、著者のファインマンもその点にふれ、次のように言及しています。
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「いつも気になってしかたがないのは、私どもが現在知っております法則が、空間の小さな領域についてさえ、そこに何が起こるかを計算するのに計算機でいって無限回の論理演算を必要とする形になっていることであります。空間の領域がどんなに小さくても、またどんなに短い時間のことにしても無限回必要なのです。ちっぽけな領域なのに、どうしてそんなことがありうるのでしょう? 空間・時間の一小部分が何をしでかすのかの計算に無限の論理がいるのはなぜなのでしょう?」
「どうも解せない話ですので、私はしばしばこんなことを考えたものです。いつの日か物理学が数学的表現を必要としなくなるのではないか。からくりがすっかりあばかれて、法則が単純明快になるのではないか。現在の複雑さは、将棋の盤面が一見こみいって見えるようなものではないだろうか」
はたして、私たちが太陽系をとびだす日はくるのか・・・
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