将棋ネタ
2007-04-30


ASAHIネット([URL]のjouwa/salonからホットコーナー([URL] )に転載したものから。
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 NHK杯、北島6段と鈴木8段。北島さん、応援してたけど、負けちゃいまし
たね。残念。
 北島さん、好きなんですよ。すごく物静かで紳士的でおれと対極だから。\(^O^)/
 将棋が柔らかいんですよね。
 それに、気合で駒を叩きつけるようなことは一切ないし、秒に追われても、
丁寧に駒を扱うし、家庭ではほんといいお父さんみたいだし。
 去年の銀河戦で、連勝を続けて、森内名人と当たった対戦。お子さんから、
「今度、名人と戦うんでしょ? 強いんでしょ? 勝てる?」と問われて、
「お父さん、がんばってくるよ」といって勝ち、局後の感想で、これで子供を
安心させられるとおっしゃってて、なんか、ほのぼのしていいなーと思いまし
た。
 その北島・森内戦。森内名人は、その少し前に谷川9段と名人戦を戦ったん
ですが、そのとき、先手で自分が勝った手順とまったく同じを手順を、負けた
後手谷川9段の手順でやったんです。
 解説は奇しくも、今日のNHK杯戦の相手鈴木8段(だったと思う)。
 つい、この前の名人戦とまったく手順を選びましたね。これは、負けた谷川
さんの手順でも、どこかで逆転できるという研究をしてきたという意味でしょ
うと。どこかで手を変えないと逆転の手順を食らうわけだから、北島さんは、
どこかで手を変えるはずですが、どうしますかねえなどと、解説していたと思
います。
 そんな技をすぐ仕掛けてくるんですね。
 ブラックホールって、捕まると光でさえ出て来られないけれど、その境界は、
ここより先危険と標識が立ってるわけじゃないですよね。あれと同じで、どこ
がヤバい境界なのか、わからないから怖いよなあ。
 将棋を観始めて、まだ日が浅かったから、プロって怖いなあと思いました。
 記憶では、たしか名人戦で森内名人が5八金か6八金とした手で、北島さん
が手を変えたんです。
 指されてみればなるほどだけど、森内名人しか指せない手ですね、などと鈴
木さんが解説していた記憶があります。素人目だと、ひょっとしてその一着が
勝ちに結びついたのかも。でも、そんな大事な手を敢えて変える北島さんも怖
いなあと。物静かだけど、やっぱ勝負に生きる人だなあと。
 北島さんは、去年、将棋丸ごと90分のゲストに出たとき、最近、好調の原
因を訊かれて、慎重に指す気風で弱気の手を指すことが多かったのを、なるべ
く強気の手を指すようにしたからでしょうかなどと語っていました。
 先に書いたように、結局、北島さんが森内名人に勝って、次は羽生三冠との
対戦。
 この解説は、渡辺竜王。
 おれの好きな人たちばっかり出た放送だったので、マンモスうれP(死語)\(^O^)/
 この将棋、先手の北島さんが優勢になりました。渡辺竜王の解説だと、もう
北島さんがはっきりいいといってました。
 そして運命の一着。渡辺竜王は、ここで3五香車を打てば、もう北島さんの
勝ちでしょうと。
 しかし、北島さんが打ったのは、3五歩。これが甘かった。そこから羽生さ
んの逆転を食らうんです。3五歩も悪い手ではなかったが、ちょっと緩手。そ
れが命取りになるんだから、羽生さんがどれだけ強いかってことですよね。
 渡辺竜王は、3五歩を見た瞬間。「うーん。3五歩ですか。歩で十分という
ことですか。なるほど。香車は必要ない。歩で十分という判断ですか。うーん」
などといって、「あ、だめだめ。羽生さん相手にそれじゃだめ」という言葉を
飲み込んだように見えました。
 局後の感想戦では、3五香はどうかという話が出て、北島さんは、全然考え
なかったといってました。ここが北島さんと羽生さん、渡辺さんの強さの差な

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